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   国際誌(査読あり・筆頭著者)                                                                                   

​​

2026年

 

7. Kajimoto A., Tanaka A., Ohira T., Toyota K. 2026.

    Seasonal dynamics of sex ratio, reproduction, and parasite-specific feminization in the hermit crab Pagurus filholi at a 

    fixed coastal site in Chiba, Japan.

    Zoological Studies, 65, Article 36.

    https://doi.org/10.6620/ZS.2026.65-36

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   千倉大橋公園のホンヤドカリの季節動態(月ごとの性比・抱卵個体数・フサフクロムシとナガフクロムシの寄生率など)を

 1年間調査 しました。性比や抱卵個体数には季節性がみられ、フクロムシ2種の寄生率はいずれも6月にピークを示しました。

 さらに、寄生オスではメス特有の抱卵用腹肢が形成される個体がみられ(形態的メス化)、その頻度はフサフクロムシで高いこと

 がわかりました。本論文は、ホンヤドカリの繁殖の季節性と、寄生者種によって異なる形態的メス化の程度を関連づける、

 基礎的データを提供するものです。 

6​​​. Kajimoto A., Tanaka A., Ohira T., Toyota K. 2026.

    Parasite-induced feminization across host–parasite combinations in pagurid hermit crabs infected by peltogastrid 

    rhizocephalans (Crustacea: Cirripedia: Rhizocephala).

    Marine Biology, 173, Article 105.

    https://doi.org/10.1007/s00227-026-04860-3

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   ナガフクロムシ科3種に寄生されたホンヤドカリ類4種のオス個体を対象に、抱卵用腹肢の発達やハサミ長の変化から、

 形態的メス化の程度を調査しました。その結果、形態的メス化の現れ方や程度は、ナガフクロムシ種と宿主種の

 組み合わせによって異なることが明らかになりました。本成果は、寄生者が宿主の形態を変化させる「宿主操作」の多様性

 理解する上で、重要な知見となります。

2025年

5. Kajimoto A., Toyota K., Yusa Y. 2025.

    Effects of morphological changes induced by the rhizocephalan parasite Polyascus polygenea on predation risk of the 

    Asian shore crab Hemigrapsus sanguineus.

    Zoological Studies, 64, Article 59.

​  https://doi.org/10.6620/ZS.2025.64-59

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​​

 フクロムシに寄生されたイソガニでは、捕食者から身を守る役割をもつハサミが短くなります。野外での係留実験から、

 この形態変化がイソガニの被食リスクを高めていることが明らかになりました。本研究は、寄生者が宿主の形質を変える

 ことで、生態系の群集構造にまで影響を及ぼす可能性があることを示しています。

4. Kajimoto A., Iwasaki A., Ohira T., Toyota K. 2025.

    Morphological feminization in the hermit crabs (family Paguridae) induced by the rhizocephalan barnacles.

    Zoological Letters, 11(1) Article 6.

    ​https://doi.org/10.1186/s40851-025-00252-5

 

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   フサフクロムシあるいはナガフクロムシに寄生された宿主ホンヤドカリ類では、形態(抱卵用腹肢の有無やハサミ長)がメス様に

 なります(形態的メス化)。本研究では、この形態的メス化の程度が、フクロムシ種とホンヤドカリ類の種の組み合わせによって

 異なることを明らかにしました。寄生者における宿主操作戦略の多様性を解明する上で重要な知見を提供するものです。

2024年

3. Kajimoto A., Yanagimachi R., Takahashi T., Yusa Y. 2024.

    Sex determination by a univalent chromosome in the rhizocephalan Peltogasterella gracilis (Cirripedia: Rhizocephala:       

    Peltogasterellidae).

    The Biological Bulletin, 246 (2-3): 98-107.

  https://doi.org/10.1086/734711​​ 

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 核型分析により、フサフクロムシでは、未受精卵の段階ですでに雌雄の違いがあり、メスはオスよりも染色体を1本多くもつことが

 明らかになりました(メス:n = 16, 2n = 31、オス:n = 15, 2n = 30)。この結果は、フサフクロムシの性が1本の余剰染色体の

 有無によって決まっている可能性を示しており、本種が非常に珍しい OW/OO型の性決定様式をもつことを示唆しています。

2. Kajimoto A., Toyota K., Ohira T., Yusa Y. 2024.

    Transcriptomic analysis of sexually dimorphic cypris larvae of the rhizocephalan barnacle Peltogasterella gracilis

    Comparative Biochemistry and Physiology Part D: Genomics and Proteomics, 52: 101342.

​  https://doi.org/10.1016/j.cbd.2024.101342

 

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 フサフクロムシは、卵から定着ステージであるキプリス幼生に至るまで、オスの方がメスよりも大きいという明瞭な性的二型を

 示します。本研究では、キプリス幼生を対象にトランスクリプトーム解析を行い、雌雄の幼生間で遺伝子発現を比較しました。

 その結果、雌雄間で発現量が異なる遺伝子を複数見いだしました。これらの遺伝子発現の差は、オス幼生間におけるメスを巡る

 競争など、雌雄で異なる生活史戦略に関与している可能性があると考えられます。

2022年

1. Kajimoto A., Høeg J. T., Kato K., Yusa Y. 2022.

    Variations in life cycle and seasonal sex ratio in the rhizocephalan Peltogasterella gracilis (Boschma, 1927)  (Cirripedia: 

    Rhizocephala: Peltogasterellidae).

    Journal of Crustacean Biology, 42: ruac057.

​  https://doi.org/10.1093/jcbiol/ruac057 

    

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 複数年にわたる定期サンプリングを行い、フサフクロムシの寄生率(エキステルナの出現時期)、性比(母親がオスを産む割合)、

 およびオス幼生の定着時期といった生活史特性を調査しました。その結果、フサフクロムシの性比は季節によって大きく変動し、

 この変化が季節的に変動する宿主の利用可能性への適応である可能性が示唆されました。

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   国際誌(査読あり・共著者)                                                                                      

2025年

​1. Toyota K., Kajimoto A., Ando Y., Takeuchi K., Ohira T. 2025.

    Characterization of a crustacean hyperglycemic hormone of the horsehair crab Erimacrus isenbeckii.

    General and Comparative Endocrinology, 371, Article 114777.

​  https://doi.org/10.1016/j.ygcen.2025.114777

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 ケガニの眼柄ホルモンにおいて、血糖値を調節する働きをもつホルモンの抽出に成功しました。これは、ケガニの眼柄ホルモン

 の機能を世界で初めて明らかにした成果です。本研究は、ケガニの眼柄ホルモンが従来の研究手法を用いて解析可能であること

 を示すとともに、実験室での飼育が難しいケガニに代わり、入手や飼育が容易な温帯性種であるタイワンガザミを用いることで、

 ケガニ眼柄ホルモンの機能解析が可能であることを示しています。​​​​

   和文誌(査読あり・筆頭著者)                                                                                   

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2026

1. 梶本麻未・篠田晏希・角田啓斗・桒原良輔・夏川高輔・豊田賢治. 2026.

    佐渡島におけるヤドカリ類とその寄生性甲殻類の記録.

    Aquatic animals: AA2026-5.

    https://doi.org/10.34394/aquaticanimals.2026.0_AA2026-5

​    

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 佐渡島で採集したヤドカリ類と、それらに寄生する甲殻類(フクロムシ類およびエビヤドリムシ類)について、初記録を

 取りまとめました。本研究では、フクロムシ2種(Peltogaster posticaP. aff. ovalis)を日本海からの初記録として、

 またヤドカリ2種(クロシマホンヤドカリ、ゴホンアカシマホンヤドカリ)およびエビヤドリムシ2種(ヤドカリノハラヤドリ、

 ヤドカリノオジャマムシ)を新潟県からの初記録として新たに報告しました。

   和文誌(査読あり・共著者)                                                                                      

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2026

1. 豊田賢治・小川紫瑞・篠田晏希・桒原良輔・夏川高輔・角田啓斗・梶本麻未. 2026.

    佐渡島沿岸の小型カニ類を宿主とするフクロムシ類の組成.

    佐渡の自然史 9: 31-37. 

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 佐渡島に生息する3種のカニ(イワガニ・ヒメアカイソガニ・イソガニ)に寄生するフクロムシ類の種構成を明らかにしました。

 寄生されたカニから、4種類のフクロムシ類(Sacculina confragosaParasacculina imberbis・P. oblonga・イソガニフクロムシ) 

 が確認されました。イワガニには4種すべてが寄生しており、高い宿主受容性が示されました。一方、P. oblongaは主に

 ヒメアカイソガニから、イソガニフクロムシはイソガニから確認され、それぞれ高い宿主特異性を示すことがわかりました。

 本研究から、フクロムシ類の分布には、宿主特異性および地域ごとの環境要因が関与していると考えられます。

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